2022年【生産緑地】どうしますか?~農地を貸すという選択~

生産緑地の看板の画像です

2022年に生産緑地の約8割が30年の指定期間を解除され、宅地として大量に売り出されることで不動産の価格が暴落するのではないかと言われていますよね。これがいわゆる「生産緑地の2022年問題」です。

平成30年4月施行の法改正により「特定生産緑地」の指定を受けることで10年ごとの更新が可能となりましたが、それでも農地を手放そうと考える人は多いようです。

 

その理由として挙げられるのが農業の担い手不足

せっかく親から受け継いだ農地も、持ち主の高齢化や後継者がいないといった理由で手放さざるを得ない現状があるようです。

 

それなら、貸し出すという選択はどうでしょうか?

 

農地を貸し出すという選択

貸農園の画像です

自ら農業を続けていくことが難しい場合、農業をやりたい・農地を広げたいと思っている個人や、市民農園を開設したい団体などに農地を貸し出すという方法がありますが、

 農地を貸したまま返ってこないかもしれない

 (相続税の猶予を受けていた場合)莫大な相続税を支払わなければならない

といった不安から躊躇するケースがありました。

 

それを解消したのが「都市農地貸借法(正式名:都市農地の貸借の円滑化に関する法律)」です。

 

生産緑地の賃貸が安心・スムーズに行える新たな仕組み

都市農地貸借法が制定され、2018年9月1日からスタート。

生産緑地の貸借が安心・スムーズに行えるようになりました。

 

主な変更点は次の通りです。

【賃貸契約の期間】

通常の農地の賃貸は「法定更新制度」が適用されます。契約期間は自動的に更新され、契約を更新しないことについての知事の許可が無い限り農地は返ってきません

一方、都市農地貸借法では「法定更新制度」は適用されませんので、契約期間経過後には必ず農地が返ってきます。

【相続税納税猶予】

生産緑地等には相続税の納税猶予の制度がありますが、これは「自ら農業を継承します」という前提で摘要されるものです。

つまり、賃貸を行えば原則として猶予は打ち切りとなり、猶予税額と利子税の納付が必要となるのです。

これに対し、都市農地貸借法では相続税の納税猶予を維持したまま賃貸を行えるようになりました。

【農地の借り方】

都市農地を借りて市民農園を開設する場合、通常の農地では地方公共団体・農地利用集積円滑化団体・農地中間管理機構の介在が必要となります。

都市農地貸借法では農地の所有者及び市町村と協定を締結することで、所有者から直接借りることが出来ます。

(詳しくは農林水産省のHPをご覧ください)

 

生産緑地 賃貸のニーズ

農業体験の画像です

生産緑地は都市部にある農地です。

普段の生活エリアから近い生産緑地は、市民農園・貸農園を開設するには絶好の場所と言えるでしょう。

近年、企業やNPO法人も市民農園を開設できるようになり、様々なサービスの整った農園が増えています。

例えば、農具や肥料を自由に使えたり、専門スタッフがサポートしてくれるなどです。

 

自分で育てた安心・安全な野菜を食べたい。

家族みんなで農業体験をしてみたい。

こうしたニーズに応えるために、生産緑地を貸し出すという選択を考えてみるのはいかがでしょうか。

 

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