戸建て住宅と集合住宅、その耐用年数と特徴
木造建築の耐用年数の目安
日本では個人が所有する資産に対して「耐用年数」と呼ばれる物が定められています。これは住宅においても同様で、木造建築による住宅の場合は22年です。
この説明を読んだ人の中には22年を超えてしまうと住み続けることができないのではないかと感じる人もいるかもしれませんね。
でも、大丈夫です。「耐用年数」というのは固定資産税を算出する時の減価償却の計算に使われる年数であって、イコール建物の寿命というわけではありません。実際にはこの「耐用年数」を超えても充分住み続けることのできる住宅がほとんどです。
とはいえ、住宅は消耗品である以上、年数の経過と共に設備や建物が徐々に老朽化してしまうことは避けられません。
そのほかにも、木造建築は文字通り大半が木の素材を使用しているため火事などには特に注意が必要です。
耐用年数が長い集合住宅
時代の移り変わりの中で需要が増加傾向にあるのがマンションを始めとした集合住宅です。
こうした集合住宅も木造住宅と同様に法律によって耐用年数が定められていますが、集合住宅は個別の住居とは異なり、建物全体として計算されます。そのため、中古で購入した場合に自分が購入したタイミングではなく建設された日からの計算になるので注意が必要です。
気になる耐用年数は比較的多くの建物で使用されるRC造で47年となっています。この数字は前述した木造住宅と比べてもはるかに長く、これは素材としての耐久性などが主な理由です。この47年というのはあくまで法律で定められた期間で建物の立地や日頃のメンテナンスといった条件をクリアすることで100年以上住み続けることもできます。
耐用年数を超えた住宅を購入する場合のポイント
耐用年数を超えた物件を購入する場合にはいくつかの注意すべきポイントがあって、その一つが建物の老朽化になります。
ここまでの説明からもわかるように、住宅にはそれぞれ定められた耐用年数があるとはいえ、あくまでこれは目安です。同じ素材や構造の住宅であっても日頃のメンテナンスによって寿命が大きく変わるため、中には築年数に比べて老朽化が激しいケースも少なくありません。
そのため、年数だけを重視するのではなく建物の状態についてもしっかりと見極めることが大切です。特に中古の木造住宅は外観ではわかりにくい雨漏りや白アリの被害なども考えられるため、設備についての確認も怠ってはいけません。
可能であればこれまでにどういったメンテナンスを行ってきたかの記録にも目を通しておくと安心です。
中古住宅を売却する上で最適なタイミング
自身が所有する中古住宅を何らかの事情で手放す選択をした時に、少しでも高い金額で売りたいと考えるのは全ての人に共通する想いでしょう。
一般的に物件の販売は、不動産会社に依頼をして査定をしてもらい売却するという流れが基本となりますが、この査定の金額を大きく左右するのが築年数です。
買取という形で処分をする場合、どういった物でも新品に近いほど高い査定額に繋がります。これは住宅も同様で、新築に近いほど査定が高く、築年数の長さに比例して査定額が下がってしまうのは否めません。一般的に住宅は築年数が10年を超えると資産価値が半分になるとされています。その後年数を追うごとに緩やかに資産価値が下落して行き、木造建築では耐用年数の22年を超えてしまうと資産価値が0に近くなってしまうのが実情です。
そのため、中古住宅の売却はできる限り早めに処分をすることが高値に繋がるポイントとなります。
イエモア@あなたにおススメ