将来、賃貸目的でマンションを買いたい人が知るべきこと
住宅には自分で住むための居住用と他人に貸すための賃貸用があります。
将来、賃貸目的でマンションを買いたいと思っている人が、物件購入する際に知っておくべきことについて解説します。
居住用マンションと賃貸目的マンションの違いとは?
居住用マンションは、自分や家族が実際に住むためのマンションです。
一方で、賃貸目的マンションは、誰かに貸して賃料を得るためのマンションになります。
どちらも自己資金で購入して、自己所有マンションになるのは一緒ですが、
所有目的が変われば、様々なことが違ってきます。
ローンの種類が異なる
居住用マンションを購入するときは「住宅ローン」を利用しますよね。
しかし、賃貸用マンションを購入する場合は「投資ローン」を利用することになります。
「住宅ローン」と「投資ローン」は、金利や審査基準などが違い、投資ローンのほうが厳しめです。
また、いったん住宅ローンを利用して購入したマンションを、完済前に賃貸することは原則としてできません。
ただし、転勤などの理由で一時的に賃貸に出したい場合は、金融機関によっては対応してくれるケースもあります。
税法上の扱いが異なる
不動産を購入して保有すると、居住用マンションであるか賃貸目的マンションであるかに関わらず、次のような税金がかかってきます。
・不動産取得税
・登録免許税
・固定資産税
・都市計画税
ただし、居住用マンションについては減税措置が適用可能です。
(※軽減措置には期限があります。)
たとえば、登録免許税については、居住用マンションなら所有権の保存登記は0.15%、所有権の移転登記は0.3%の軽減税率が適用されます。
これは、自己の居住に供するための住宅は、生きていくために必要なものだからです。
賃貸目的マンションでは、このような軽減税率が適用されないので、税負担が大きくなることを知っておきましょう。
賃貸目的マンションを選ぶときは、利回りに注目!
将来、賃貸目的マンションを購入する場合には、「利益を上げられる物件」かどうかを見極めることが重要です。
そのために使えるものさしとして、利回りがあります。
たとえば、同じ1000万円の物件があったとして、賃料による利益が50万円と40万円であったら、50万円のほうが利回りが5%とよいため、投資物件としてはおすすめです。
また、1500万円の物件で利益が30万円と、4000万円の物件で利益が40万円であれば、利回りは2%と1%なので、前者のほうが投資効率としては良いでしょう。
複数の物件が候補に上がったら、利回りで比較することが大事です。
利回りには、実質利回りと表面利回りという区別もあります。
表面利回りとは、上記のように物件価格と賃料で単純に求めたものですが、
実質利回りとは、月々の管理費や修繕積立金などの経費も含めて利回りを計算するものです。
より細かな計算ができるので、投資効果を厳密に測ることができます。
賃貸目的のマンションタイプには2つある
賃貸目的でマンションを保有するのには、
分譲マンションを購入して賃貸する場合と、賃貸用マンションを購入して賃貸する場合の2つがあります。
賃貸用マンションとは、最初から賃貸用として建築されたマンションのことです。
両者の違いは、次のような点に表れています。
一般的に、個人の資産として購入する居住用マンションのほうが、建物や設備、管理などはよいと言えるでしょう。
一方で、賃貸用マンションはワンルームタイプが多いので、立地などがよければ借り手を見つけやすいというメリットがあります。
賃貸用マンションを購入することのメリット・デメリット
賃貸目的マンションを購入するメリットは、キャピタルゲイン(売却益)ではなく、インカムゲイン(資産保有による利益)を得られることです。
(※インカムゲインとは、株式の配当や利息、家賃収入などをいいます。)
売却益は一時的な利益にすぎませんが、インカムゲインは継続的な利益になるのが大きなメリットでしょう。
よい物件を購入できれば、その物件を保有している限りは、ずっと家賃収入を得ることができるのです。
一方、賃貸目的マンションのデメリットは、主に空室リスク・滞納リスク・金利上昇リスクの3点です。
せっかくのインカムゲインも入居者がいなければ得られません。
また、入居者がいても家賃をきちんと納めてくれなければ当然利益にはなりませんよね。
投資ローンを組んで物件購入した場合は、金利が上昇すれば月々の返済額が増えてしまいます。
そもそも投資ローンは、住宅ローンよりも金利が高めに設定されているので、その負担割合が大きく注意が必要です。
賃貸目的マンションは特徴を知って賢く購入しよう!
低金利が続く中、投資への関心が高まり、賃貸目的でマンションを購入する人は増えてきました。
賃貸目的マンションには、居住用マンションとは異なる点がたくさんあるので、将来物件購入を考えているなら、違いをきちんと知っておくことがとても大切です。
もちろんメリットもデメリットもあるので、正しい知識を持ってよい物件を選ぶ目を養っておきましょう。
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