【リビング階段】人気の理由と後悔の理由
家を建てる時やリフォームする時、リビング階段(リビングイン階段)を採用する方が、数年前からかなり増えてきました。
特に子育て世代の比較的若い方に支持されています。
でも、どの家庭にも向いているという訳ではありません。
では、その人気の理由は何なんでしょうか?
また、リビング階段を採用して後悔した理由は?
今回は「リビング階段」のメリットと、デメリットについてお伝えします。
リビング階段 人気の理由
その1、家族同士の顔を合わせる機会が多くなる
玄関を入ってすぐに階段がある場合は、外から帰ってすぐに自分の部屋へ行くことができます。
でもリビングの中に階段があれば、必ずリビングの中を通ることになりますよね。
すると、家族と顔を合わせ会話をする機会も必然的に増えます。
会話をしないまでも、
「今日は疲れているみたい」
「何かいいことでもあったのかな」
「機嫌が悪そう」
など、様子を知ることができますよね。
また年頃になって、家族に黙って夜遅くに外出しようとしても、必ず誰かに気づかれるでしょう。
お子さんにとってはデメリットでしょうが、親御さんにとってはメリットと言えそうです。
その2、部屋が広く見える
リビングの中に階段があると、視覚効果で空間に広がりを感じることができます。
使用できるスペースが同じでも、階段の奥に壁があるか手前に壁があるかで、イメージはずいぶん変わるものなのです。
その3、部屋がオシャレになる
階段がアクセントとなり、オシャレでかっこいい部屋に感じられます。
階段の下の方をベンチ代わりに使うのもいいですね。
また、吹き抜けとの相性もいいので、組み合わせることでさらに空間が広がりスタイリッシュな部屋になるでしょう。
その4、上下階の距離が近い
わざわざ廊下に出たり部屋まで行くことなく、
リビングから「ご飯ですよ~」って、楽ですよね(笑)
絶えず家族の気配を感じられることで、安心感が得られます。
リビング階段 後悔の理由
その1、顔を合わせてしまう
家族と顔を合わせる機会が多くなることを、人気の理由としてあげましたが、
裏を返せば ”顔を合わせたくない時でも合わせなくてはならない”ということです。
家族と喧嘩をしていたり、落ち込んで、そっとしておいて欲しい時もありますよね。
また、リビングに招いた来客と顔を合わせるのは面倒に感じるかもしれませんし、
年頃のお子さんが友達を連れてきた時には、だらしない格好でゴロゴロしている訳にもいきません。
その2、ニオイ・音が2階に伝わる
最近は、キッチンとダイニング・リビングが一続きになったLDKのタイプが主流になっていますが、
その場合、部屋中にキッチンのニオイが広がってしまいがちです。
そこで階段まで一続きという事になれば、2階にまでニオイを広げてしまいます。
「あっ、今日はカレーかな?」
と、いうふうに家族同士の生活を身近に感じる、共有するにはいいですが、
揚げ物のニオイと一緒に油が・・・なんて言うのはイヤですよね。
キッチンの換気設備を充分なものにする、
カウンターキッチンにする場合には、一部を壁で覆ったものにする、
などの対策をとる必要があるでしょう。
また、ニオイと同様に音も伝わってきます。
リビングにお友達を招いて、大きな声でおしゃべりをしていると、2階からクレームが・・・なんてことも。
その3、ホコリがキッチンに
キレイにしているつもりでも、日常の生活を送っていればどうしてもホコリはたつものです。
普通に歩いているだけでもホコリは舞い上がりますが、それが階段の上り下りとなればなおさらです。
リビング階段とキッチンがあまり近すぎると、衛生的に心配になりますよね。
階段とキッチンの距離を離すか、キッチンの独立性を高めた方がいいかもしれません。
その4、冬場は寒い
リビング階段で後悔した理由として最も多く挙げられるのが、寒さです。
リビング階段によって空間が広がると、その分、暖房で暖めなければならない範囲も広がります。
また、冷たい空気は重いので下にさがり、暖かい空気は軽いので上へあがりますよね。
ですから家族が全員1階にいて2階が寒い状態だと、2階の冷気が1階に降りてきて、せっかく暖めた空気はすべて2階に上がってしまうことになります。
ただ、「リビング階段」といっても様々です。
吹き抜けと組み合わせた開放的なものもあれば、リビングに階段の入り口があるというものも。
どのような、リビング階段を選ぶかによって問題も変わってきます。
リビングに階段の入り口があるというタイプなら、”リビング階段で部屋をオシャレに”という感じではないかもしれませんが、
リビングで家族と顔を合わせる事はできますし、ニオイ・音・ホコリ・寒さの問題は解消されます。
また、吹き抜け無しのリビング階段の場合なら、階段の上部や側面にロールカーテンを設けることで、いくらか問題は緩和されるでしょう。
吹き抜けと組み合わせたのもなら、吹き抜けの上にシーリングファンを取り付けることで、温まった空気を下へ送ることができますね。
そして、最近の住宅は断熱性・気密性に優れているというのも、強い味方になってくれそうです。
断熱性が優れていれば、家全体が暖かさを保ってくれるので寒さに悩まされることはありませんよね。
しかしながら、断熱性能を高めようとすると比例して住宅の価格も高くなってしまいます。
まとめ
このように、今人気のリビング階段にもメリットとデメリットがあります。
自分たち家族が、これからどのような生活を送っていくのか、
何を大切にしたいのか、
充分な予算が確保できるのか、多角的に検討して、
「リビング階段にして後悔した」
という事の無いようにしてください。
様々な条件がクリアできるのであれば、
リビング階段って、やっぱり魅力的ですよね。
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