リノベーションで何が悪い!と胸を張って言える中古不動産の新しい価値
都心では新築マンションよりも中古マンションの方が流通量が多い
日本で人気の不動産物件は、新築であるというのは昔も今も変わりはありません。
しかし都心では今、不動産の流通に変化が。
なんと、新築物件の流通量より中古物件の流通量の方が多いというエリアが増えてきているのです。
日本では、バブル期に多くのマンションが都心へ建設されました。
これらの物件は、地理的条件にとても恵また場所に建てられており、
駅からとても近い・窓からの眺望がすばらしい・風通しがいい、といった条件を兼ね備えている場合が多いという特徴があります。
土地には限りがあるために、都心ではこうした条件のいい土地を取り合うように開発が行われました。
バブルの時期に建築ラッシュを迎えた都心では、今では、なかなか条件のいい土地に新築マンションを建てるのは難しいのが現状です。
ですから、通勤や通学、生活のしやすさという利便性を求めたとき、中古不動産をリノベーションするという考えは不自然なことではありません。
こうした中古ニーズの高まりもあり、都心では中古物件の物流量が増加しているのです。
ヴィンテージマンションという価値
例えば、渋谷区にはいわゆるヴィンテージマンションの代表格ともいえる中古マンションがあります。
1980年代に竣工したマンション群ですが、もともと土地に起伏があり、マンション同士は高低差をもうけて建設されました。
そのために、利便性が良い場所であるにもかかわらず、緑豊かで静かな住環境を実現させることが出来たのです。
こうした環境や利便性という価値は年数が経っても衰えることがなく、
30年以上経った今ではヴィンテージマンションとして新たな価値が見いだされています。
ヴィンテージマンションの中には、リフォームやリノベーションをする際に一定の制約があるところが多く、不便を感じるかもしれません。
しかしそういった条件を差し引いても、中古物件を手に入れるだけの価値があるのです。
念願の物件を手にした人からしてみると、
「中古で何が悪い!」と声を大にして言いたいのではないでしょうか。
憧れが周辺地域にも広がった
千代田区・港区・渋谷区は、築年数が経過しても価値が下がらないヴィンテージマンションが多いエリアです。
この辺りは利便性だけでなく、都心の高台にある・歴史がある土地柄といった特徴から、都心に古くから住む人たちにも一目置かれる存在となっています。
いつかはこういったエリアに住んでみたいという憧れはあるものの、価格の高いヴィンテージマンションはなかなか手の届かない人も多いでしょう。
しかしヴィンテージマンション以外でも、様々な価値を持った中古不動産は都心に数多く存在します。
若い人たちや定年後の夫婦といった人たちが、自分たちの条件にあった中古物件を探し、自由にリノベーションして住まいに新しい命を吹きこむといった考え方は、都心のいろいろなエリアに普及しているのです。
「新築物件は高くて手が出ないけれど、中古物件にそのまま住むのは嫌だ」
そういう人たちにとってリノベーションは、ちょうどいい価格帯で手に入れることが出来る不動産となります。
リノベーション技術の向上も一役買っている
一昔前であれば、リフォーム物件というのは不安という人も多くいました。
表面上はキレイにリフォームされていても、床下の給排水管や構造材、遮音性や断熱性など目に見えない部分に対する不信感をぬぐうことが出来なかったからです。
そこでリノベーション会社では独自に保証制度を設けて、部位ごとに保証期間を定めるようになりました。
いろいろなリノベーション会社が団体に加盟して、統一された独自の品質・保証基準を定めているところもあり、中古物件を探す人が安心できるようなシステムが整ってきているのです。
また、リノベーション会社の独自保証だけではまだ不安という人には、「リフォーム瑕疵保険」という制度があります。
保険会社の指定検査員が、施工中や完成後に第三者として検査するのが特徴で、手抜き工事を回避して質の高い施工を行ってもらうことが可能となるのです。
保証期間中に万が一欠陥が見つかった場合、費用を負担しなくても補修してもらえるというのはメリットが大きいでしょう。
もし保証期間中であるのにリノベーション業者が倒産してしまった場合には、試算される補修費用を保険会社に請求することが出来、その保険金をもとに他の業者に補修を依頼することも可能です。
このように、リノベーションに関わる背景が大きく整備されたことは、中古の不動産市場を後押しすることにもつながっています。
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