二世帯住宅~安心で快適な二世帯ライフを実現するにはどのタイプを選ぶ?~
親世帯と子世帯とが一つ屋根の下で暮らす二世帯住宅。
育児や介護の協力ができる、2棟新築するよりも資金負担が少ないといったことから、検討している人もいることでしょう。
でも、二世帯住宅ってどんな建物なの?
どんなメリット・デメリットがあるの?
そんな疑問にお答えします。
二世帯住宅のメリット・デメリット
二世帯住宅のメリット
二世帯住宅は大勢の家族が一緒に暮らすこととなりますので、それなりの広さが必要となり、その分建築費用も割高になります。
でも、新築住宅を別々に2棟建てることに比べれば安く済む場合が多いでしょう。
また、電気や水道などを一緒にすれば、基本料金が一つとなり割安に。
一番のメリットはやはり、家族が助け合って生活できるということでしょう。
共働きので子育てをしてる子世帯は、親世帯が同居することで家事や子育てのサポートが受けられます。
親世帯にとっても、急な体調不良や将来の介護の場面では子世帯が頼りになるでしょうし、高齢者を狙った悪質な訪問販売や詐欺の被害も、すぐに相談できる家族がいれば防げるかもしれません。
また、土地の評価額が高いと、相続の際に納めなければならない相続税も高額になってしまいますが、
二世帯で暮らしている場合は、条件によっては土地の評価額が8割も減額になる「小規模宅地等の特例」という制度が利用できます。
土地の評価額が高い地域にお住まいの方にとっては、二世帯住宅にすることでかなりの節税が期待できるのです。
二世帯住宅のデメリット
親世帯と子世帯、世代の違う2世帯が同居するわけですから、生活習慣や価値観の違いからトラブルに発展する可能性も。
例えば、食事や入浴、就寝などの時間。
おばあちゃんは家族以外の人に台所を使ってほしくないけど、ママは友達をキッチンに招き入れてしまう。
出かける際や帰宅時に毎回声をかけられると、なんだか監視されているような気分になる。
家の中で一人になれる場所が無い。など。
親世帯と子世帯がそれぞれどのような距離感で生活したいか、事前にしっかりとすり合わせたうえで、二世帯住宅のタイプについても検討することが大切です。
二世帯住宅の3つのタイプ
二世帯住宅には大きく分けて「完全同居型」「部分共用型」「完全分離型」の3つのタイプがあります。
完全同居型
完全同居型とは、通常の一戸建て住宅に二世帯で同居するタイプです。
玄関からキッチン、トイレ、お風呂、リビングなど、寝室や子供部屋といった居室以外のほとんど全ての空間を共有する完全同居型では、自然と家族の交流が多くなります。
一昔前の二世帯同居と言えば、このタイプが一般的でしたよね。
メリット
・他のタイプの二世帯住宅と比べると建築費用が安い
・将来一世帯となった場合に対応しやすい
デメリット
・プライバシーを確保しにくい
・水道光熱費や通信費などを世帯別に把握しにくい
部分共用型
部分共用型は共用にする場所としない場所のあるタイプの二世帯住宅です。
例えば玄関とお風呂を共用にするとか、
玄関はひとつだけど、1階は親世帯、2階は子世帯というように居住空間は別々にするといった感じです。
メリット
・完全な同居ではないものの、一部の生活空間を共にすることで距離の近い暮らしができる
・完全分離型よりも、一般的に建築費がおさえられる
デメリット
・水道光熱費や通信費などを世帯別に把握しにくい
・完全分離型と比べると、プライバシーが確保しにくい
完全分離型
完全分離型は、玄関やキッチン、お風呂など、生活に必要な設備を全て2ずつそろえ、全く別の世帯として暮らすタイプの二世帯住宅です。
それぞれの生活を尊重しつつも家族の絆も感じていたい。
そんな家づくりをしたい方に向いていますが、建築コストはほぼ2軒分かかってしまいます。
メリット
・プライバシーの確保がしやすい
・水道光熱費や通信費などを世帯ごとに把握することができる
・将来、半分を賃貸として使うことも検討しやすい
デメリット
・設備を2つずつ設置するため、建築費用がかかる
義父母か実父母かで間取りが変わる?!
以前は妻の親と同居となると「マスオさん」といって、一種特別な感じがしたものですが、最近では妻の親との近居や同居も増えています。
この、妻の親との同居なのか、夫の親との同居なのかによって気を付けたいポイントが違ってくるのです。
炊事や洗濯などを主にこなす主婦(主夫)同士が義理の関係である場合、「キッチンは別々に」といった要望も出るでしょう。
でも、これが勝手知ったる実の母と娘なら一つのキッチンの方が効率的と考えるかもしれません。
ただ、全てを共用にすると義理の息子は居場所をなくしてしまうかも・・・。
共用部分を増やすことで生まれた空間には、書斎などを確保したいものですね。
イエモア@あなたにおススメ