関西の1月年中行事（イベント）まとめ！今だから大切にしたい行事をピックアップ
1月は新しい年の始まりの月。そんな時に、昔から行われている年中行事に参加して、気持ちを新たにするのはいかがでしょうか。
ここでは、全国各地で開催される様々な年中行事の中から、歴史ある関西で行われるものを3つ、ピックアップしてみました。
関西の1月年中行事まとめ
それでは、関西で1月に行われる神社にまつわる年中行事を3つ紹介していきましょう。
最近のライフスタイルの中ではそもそも「年中行事」というものがピンとこない方もいるかもしれませんね。
年中行事とは、毎年特定の時期に行われる行事の総称ですが、日本では神道に基づく伝統的な風習が多いのが特徴です。時には、そんな昔からある風習に則ってみる、というのも風流かもしれません。
1月の年中行事といえば、誰もが真っ先に思い出す正月。
この正月もそもそもは、新しい歳神（としがみ）様を迎える神事でした。歳神様は穀物の神でもあり、年が改まった際に新たな活力をもたらしてくれる存在です。そんな正月がある1月に行われる年中行事というのは、1年を始めるにあたっての、いいスタートラインになります。
関西付近にお住まいの方や旅行予定がある方は、これを機会にここで紹介する年中行事に参加してみてはいかがでしょうか？
蹴鞠はじめ
京都市左京区にある賀茂御祖（かもみおや）神社、通称、下鴨神社は、玉依姫命（たまよりひめのみこと）と賀茂建角身命（かもたけつぬみのみこと）を祀る神社です。平安時代に朝廷と強く結びついたことによって、急速に全国的に名の知られる神社となっていきました。
そんな下鴨神社では、正月の1月4日に「蹴鞠（けまり）はじめ」という、平安時代の官人の衣装を身にまとった鞠人が、かけ声とともに行う蹴鞠を奉納する行事が催されます。
一般公開もされるこの行事。大勢の人が取り囲んで見守る中、水干、袴、烏帽子姿の鞠人が、皮製の沓（くつ）で鞠を蹴り上げる様子をみていると、平安時代にタイムスリップしたかような気持ちになれます。例年、人出が多いので早めに場所の確保をおすすめします。
筆始祭・天満書
梅や紅葉でも有名な京都市上京区にある北野天満宮は、菅原道真公を祀る神社です。
菅原道真は平安時代の活躍した人物で、学者としての評価が高く、文章や書の達人でした。また政治家としても能力を発揮し、いっときは朝廷の最高機関の職のひとつである右大臣まで登りつめました。しかし、能力が高い人物にはえてして敵がいるもの。政治上のライバル、藤原時平によって陥れられ、京の都から九州の太宰府に左遷、その地で無念の死を遂げます。菅原道真の死後、京都では災害が多発、また彼を追いやった人物らの怪死が続き、道真公の怨霊の仕業と恐れられます。
そんな菅原道真公の怨霊を鎮めるために建てられたのが、北野天満宮なのです。そして、彼の高い能力にあやかって、菅原道真公は書道や学問の神様としても崇められています。
さて、そんな北野天満宮では、正月に「筆始祭・天満書」と呼ばれる書き初めの行事が行われます（筆始祭は1月2日、天満書は2〜4日）。菅原道真公が以前使っていたと言われる松風のすずりなどの書道具を供え、書を親しむ人の技術や芸術の向上をお祈りします。また3日には、狂言の奉納も行われます。
春日の大とんど
奈良県奈良市にある春日大社は、東大寺や興福寺とともに三笠山の麓に広がる奈良公園の中にあります。この神社は平城京が造られた時に藤原不比等が造営したとされています。武甕槌命（たけみかづちのみこと）、経津主命（ふつぬしのみこと）、天児屋根命（あめのこやねのみこと）、比売神（ひめかみ）の四柱が祀られています。
その春日大社では、例年1月の第4土曜日に、境内である飛火野にて「春日の大とんど」と呼ばれるお焚き上げが行われます。正月中に神社に返された御札やお守りをお焚き上げします。
そして、ここで出た御神火は、その日の夕方から行われる若草山焼きに使われます。若草山焼きは、慰霊や鎮魂、防災、世界平和などを祈るために行われるもので、冬の古都の夜空に、燃え盛る山が浮かび上がるさまは壮観の一言です。
まとめ
今回は、年の初めの1月に開催される伝統的な年中行事の中から、関西で開催される神社にまつわる有名なものを3つご紹介しました。
京都の下鴨神社の蹴鞠はじめ、北野天満宮の筆始祭・天満書、そして奈良の春日大社の春日の大とんど。どれもが歴史と伝統を感じさせるものでもあり、また年の初めにふさわしい祈りを感じさせるものでもあります。
これらに限らず、みなさまがお住いの近くにも、素敵な年中行事があることでしょう。それを探してみることから始まる新年の暮らしも、良いかもしれません。
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