住宅ローン控除を受けるための手続は?確定申告の方法と必要書類

住宅購入はとても大きな買い物。住宅ローンの金利もバカになりませんよね。それを補ってくれる制度が「住宅ローン控除(減税)」です。

年末の住宅ローン残高に応じて納めた税金が返ってくるという仕組みなのですが、この住宅ローン控除を受けるためには入居の翌年に確定申告を行わなければなりません。

では、住宅ローン控除の確定申告はどのように行えば良いのでしょうか。

住宅ローン控除について詳しくはこちらの記事をご覧ください

住宅ローン控除【2023年度】押さえておきたいポイントとタイプ別の金額

入居の翌年に確定申告

住宅ローン控除を受けるには入居の翌年(原則2月16日~3月15日)に確定申告を行わなければなりません。

普段は年末調整で済ませている会社員や公務員といった給与所得者も、初年度分の申請は確定申告が必要ですのでご注意ください。(2年目からは年末調整可)

確定申告の方法はいくつかありますので、「説明を聞きながら書類を作成したい」「忙しいのでインターネットで申告したい」など、ご自身に合った方法で申告しましょう。

【申告方法】

①紙の確定申告書を税務署へ訪問、又は税務署から郵送で入手

a、税務署で記載して提出

b、自宅等で記載して税務署へ持参

c、自宅等で記載して税務署へ郵送

②国税庁のホームページから確定申告書を入手して印刷

a、自宅等で記載して税務署へ持参

b、自宅等で記載して税務署へ郵送

③国税庁のホームページへアクセスし「確定申告書等作成コーナー」を利用して確定申告書を作成

a、印刷して税務署へ持参

b、印刷して税務署へ郵送

c、作成したデータを「e-Tax」で送信

 

提出先は住所地を管轄する税務署です。管轄の税務署は国税庁のホームページから確認できます。

確定申告に必要な書類一覧(共通の提出書類)

・確定申告書

・(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

・本人確認書類の写し

・住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

・家屋の登記事項証明書

・住宅の工事請負契約書の写し又は売買契約書の写し

※(土地の購入に係る住宅ローンについて控除を受ける場合)土地の売買契約書の写し及び土地の登記事項証明書

※(補助金等の交付を受けた方)市区町村からの補助金決定通知書など補助金等の額を証する書類

※(住宅取得等資金の贈与の特例を受けた方)贈与税の申告書など住宅取得等資金の額を証する書類の写し

 

確定申告書

税務署や、国税庁のホームページから確定申告書を入手し、必要事項を記載した確定申告書の提出が必要です。

会社員などで給与所得がある場合には、確定申告書に所得金額を記載するために源泉徴収票を用意しておきましょう。

(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書

「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」とは、確定申告書の住宅ローン控除に関わる部分を補足するための書類で、入手方法は確定申告書と同じです。

住宅の情報や取得にかかった費用、借入金の額、居住を開始した日などを記載します。

本人確認書類の写し

次の2点のどちらがの写しが必要です。

a、マイナンバーカードの表面及び裏面

b、マイナンバーが記載された書類(通知カードや住民票など)

+身元確認書類(運転免許証やパスポートなど)

住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書

「住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書(住宅ローンの年末残高等証明書)」は、年末時点の住宅ローン残高が記載された書類です。

借入先の金融機関から毎年10月中旬頃に送付されてきますが、初年度は住宅ローンの借り入れ時期によって発送時期が異なる場合があります。

住宅ローン控除の申告には、証明書の原本の添付が必要です。

家屋の登記事項証明書

居住地を管轄する法務局で取得する書類で、インターネットの「かんたん証明書請求」で手続きすることもできます。

家屋の登記事項証明書は「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に不動産番号を記載することで提出を省略することができます。

住宅の工事請負契約書の写し又は売買契約書の写し

住宅を購入した時に不動産業者から渡される契約書の写しを提出します。

土地の売買契約書の写し及び土地の登記事項証明書(※土地の購入に係る住宅ローンについて控除を受ける場合)

土地を買って建物を建築した場合には土地についての売買契約書の写しと登記事項証明書も必要です。

土地の登記事項証明書も「(特定増改築等)住宅借入金等特別控除額の計算明細書」に不動産番号を記載することで提出を省略することができます。

市区町村からの補助金決定通知書など補助金等の額を証する書類(※補助金等の交付を受けた場合)

補助金を実施している地方自治体や事業者から取得して提出します。

贈与税の申告書など住宅取得等資金の額を証する書類の写し(※住宅取得等資金の贈与の特例を受けた場合)

贈与税を申告した際の控えの写しなど、住宅取得資金として贈与を受けた額の分かる書類を提出します。

確定申告に必要な書類一覧(区分ごとの提出書類)

共通の提出書類の他に、取得した住宅の区分に応じた書類も必要です。

住宅の性能を評価・認定する書類は通常、不動産会社で用意してもらえます。

認定住宅(認定長期優良住宅・認定低炭素住宅)の場合

下記の両方の書類を提出。

①都道府県・市区町村等の長期優良住宅建築等計画(又は低炭素建築物新築等計画)の認定通知書の写し
②市区町村の住宅用家屋証明書もしくはその写し、または建築士等の認定長期優良(又は認定炭素)住宅建築証明書

認定住宅(低炭素建築物とみなされる特定建築物)の場合

下記の書類を提出。

①市区町村の住宅用家屋証明書

ZEH水準省エネ住宅または省エネ基準適合住宅の場合

下記のいずれかの書類を提出。

a、建築士等の住宅省エネルギー性能証明書

b、登録住宅性能評価機関の建設住宅性能評価書の写し

買取再販住宅・買取再販認定住宅等の場合

下記のすべての書類を提出。

①耐震基準の要件を満たすことを証する書類

※書類について詳しくは国税庁のホームページ等でご確認ください

②建築士等の増改築等工事証明書等

③(買取再販認定住宅等の場合)認定住宅や、ZEH水準省エネ住宅または省エネ基準適合住宅の場合の必要書類も併せて提出。

一定の耐震基準を満たす中古住宅の場合

「買取再販住宅・買取再販認定住宅等の場合」と同じ書類に加え、耐震基準適合証明書または住宅性能評価書の写しが必要な場合があります。

2年目からは年末調整が可能

会社員や公務員といった給与所得者は、2年目からは年末調整が可能です。

給与所得者の(特定増改築等)住宅借入金等特別控除申告書 兼(特定増改築等)住宅借入金等特別控除計算明細書』に必要事項を記載し、金融機関から送られてくる『住宅取得資金に係る借入金の年末残高等証明書』を添えて、他の年末調整書類と一緒に勤務先へ提出します。

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