住宅の窓の配置で快適な暮らしを実現!
今回は、どのような物件でも必ず必要な「窓」についてお話したいと思います。
家を建てる際や、リフォームする際に
・外観にもこだわりたい
・他人から見て、お洒落だと思われたい
と外観を重視する人は多いと思います。
が反面、外観より家の中の間取などに捉われ、
完成してから外観のイメージが違ったなんて方も・・・
外観をお洒落にするのは最初からイメージする事がとても大事です。
外観を決める部分は色や形やなどいくつか条件がありますが、今回は皆さんが見落としがちな「窓」の選び方や配置についてご紹介したいと思います。
家の外観をお洒落にするだけでなく、
窓の配置による快適さの違いもお伝えするのでぜひ読んで頂ければと思います。
陥りがちな無難な窓選び
住宅を建てる際、物件を選ぶ際に「窓」のプランニングを初期段階から考えるのが大切とお伝えしました。
まず、窓と聞いて皆さんが頭の中に浮かぶのは「引き違い窓」ではないでしょうか。
特に要望がない場合に選択されるのが「引き違い窓」で、コストも安くできるのが特徴です。
しかし、あまり窓を大きくしない場所ってあると思います。
例えばトイレの個室やお風呂場など。
小さな場所を「引き違い窓」にすると、片面10~20㎝程度でとてもかっこ悪い窓になるケースがあります。
図面で確認しても小さい窓なので、見落としがちです。
「引き違い窓」は値段を下げるには必ず必要になってくる窓ですが、
使いどころを考えなければ、後から「ださいな」となってしまうことも頭に入れておきましょう。
あなた自身で窓を選択することの大切さ
後から窓で後悔するのを防ぐためには、あなた自身がしっかりと窓についての基本的な知識を持つことが大切です。
言われるがままにローコストだからと引き違い窓を選択するのはとても危険です。
窓の種類を知り担当者に相談することで、よりよい窓デザインが実現できます。
ただ、引き違い窓でもデザイン的に問題ない場合もあります。
完成形を見なければ一般の方はイメージがしづらいため、しっかり相談しどのような感じになるのかイメージを形にしてもらいましょう。
引き違い窓以外の窓
◆上げ下げ窓
外国でよく見かけることが多いと思います。
開口部を大きく出来ない場所や縦長のスペースに用いるのが「上げ下げ窓」で、その名の通り窓を上げたり、下げたりして開閉させる窓です。
引き違い窓が横窓なら、上げ下げ窓はその縦のバージョンです。
引き違い窓に比べ、気密性が高くなるメリットがあり、防犯性にも優れていると言われています。
ただ、開閉は引き違い窓のほうが楽な面もあります。
上げ下げ窓には、下記の様な種類が存在します。
「ダブルハング窓」
上下のガラス戸が両方とも動かせるタイプ
「シングルハング窓」
下側のみ動かせるタイプ
「バランス上下窓」
上下が連動して一緒に動くタイプ
上げ下げ窓だけでもこれだけ種類があるように、窓は思ったより奥が深いものです。
あなた自身が開けやすいなと感じる窓を選ぶこともポイントの1つですよ。
◆FIX窓
ガラスをはめ込んでいるだけで、開閉はできない窓のことを「FIX窓」と言います。
開閉できませんが、設置場所によってはお洒落にアレンジできる窓の1つです。
最近では、FIX窓を使う住まいが増えてきました。
天窓にもよく使われているのがこのFIX窓です。
◆両袖片引き窓
中央に上記で説明した開閉できないFIX窓を配置し、両脇に引き戸が付いている窓を「両袖片引き窓」と言います。
この窓は、片側だけに引き戸があるタイプもあります。
真ん中にフレームがないため、かなり開放的な印象を与えることができます。
また光も入りやすく部屋を明るく演出できるのも特徴です。
◆ガラスルーバー窓(ジャロジー窓)
細長い何枚ものガラス板やアクリル板をブラインドのようにはめた窓を「ガラスルーバー窓」と言います。
また、別名「ジャロジー窓」とも呼ばれています。
日の光を取り入れるためや、外気を取り入れることを目的として取り入れられます。
注意点は、配置場所によっては防犯のため「面格子」を付ける必要があるをということ。
また、断熱性が非常に悪いことも考慮して設置しましょう。
◆縦型滑り出し窓
ドアのように取っ手があり、開閉する窓を「縦型滑り出し窓」と言います。
見た目は、細長い窓で狭い場所でも設置しやすいのが特徴です。
縦ではなく、横長の滑り出し窓もあり、窓を上へ跳ね上げるタイプもあります。
同じ窓でも配置によって外観の見え方は変わる
住まいのデザインはいくつもあります。
そのため、家の形によって窓も合う、合わないは存在します。
例えば引き違い窓で魅力が薄れてしまうパターンを分かりやすいようにイラストで紹介します。
こんな家どう思いますか?
外観的魅力があるかと言われれば、あまりない普通の家といった印象ではないでしょうか?
なぜなのか?
その原因は2点あります。
①引違い窓が2つ並んでいる点
住まいを見ていると、窓が目に見えて顔のように見えると思うことがあります。
人間は、自分の印象で色々な物を連想する生き物。
家も人の顔のように見える場合があり、そのことによって素敵な外観の家とは言いにくくなるため、窓を2つ並べるのも注意が必要です。
②玄関ちかくに引違い窓を配置している点
間口が広い場合や、立体感があるのであれば問題ありませんが、玄関の横に引き違い窓を多く使う住まいが多いこともあり、「普通の家」という印象を強めてしまいます。
玄関は、他人からよく見える場所のため、そのような場所こそスタイリッシュな住宅を建てる重要なポイントとなってきます。
ただ、最近では下記のような家を見かけることはありませんか?
引違い窓を玄関近くに配置していますが、使い方によっては好印象を与え、外壁面が広い場所にはよく合います。
外壁が広い住宅に大きな窓を配置するとバランスが良くなり、外観のアクセントとなるためお洒落な感じを演出できるのです。
窓の配置位置のコツは「揃えること」
家に窓を配置するときのコツは「揃えること」そして、「タイプを把握すること」です。
どう配置すればいいのか、いくつかご紹介するので参考にしていただければと思います。
まず、「揃える」という点ですが、基本的に、窓の高さやサイズを揃えるという方法です。
実際の建物で見た場合、位置も高さも合うように窓が配置されているのがわかると思います。
窓の位置と高さが揃えばラインが揃い、外観が整っているように見えます。
整っているように見えると、家の見た目の良さはグッと上がります。
逆に、ラインを意識せずバラバラに配置すると、しまりがない外観になりやすいためラインを意識してみてください
ただ、位置を揃えないのが魅力的な場合もあります。
揃えるのよりセンスが問われるため、そろえてない家の事例を紹介している本などで見て検討してみてください。
続いて「タイプを把握」してみましょう。
窓の配置を考えるときのもう一つのポイントは、全体的な位置と窓の組み合わせです。
つまり、360度どこにあって何をチョイスするのかということです。
「窓を取り付ける位置が上か下か?」「窓の形が縦か横か」の2点をしっかり考えることで後悔しないメリハリのある窓ができるのです。
事例をいくつか紹介します。
◆採光ならこれ「天窓」
採光が欲しいのであれば、やはり効率がいいのは「天窓」になります。
どれだけ大きくてもプライバシーも気になりません。
ただ、掃除に手間が掛かること、コストがかかるというデメリットもあります。
玄関や北側の部屋、そして寝室等につくると部屋が明るくなります。
◆コストを抑え、いきわたる採光なら「ハイサイドライト」
画像のように、部屋の天井近くにある横長の窓を「ハイサイドライト」と言います。
プライバシーが守られると同時に、部屋に光を全面的に行き渡らせることができます。
また、天窓に比べコストが掛からないのも特徴です。
同じような形状で、天井近くではなく、床に近いものを「ローサイドライト」と言います。
採光は少ないですが、和室などに設置することで雰囲気が一段とよくなったりと変化がある為人気です。
◆小物を飾るのにも便利な「出窓」
建物の壁から外に出ている窓を「出窓」と言います。
外の景観を広く感じることができ、物を置くスペースもできます。
狭い家の場合でも、出窓をつけると広さを感じることが可能です。
◆縦長・横長窓
横長の窓よりも光が入りやすいのが縦長窓です。
逆に横長窓は均等に光が入るといわれています。
縦長窓の方が外から見える範囲は狭くなるため、プライバシーはが守られやすいのが特徴です。
窓の配置も重要な外観デザインの1つ
窓の特性を理解し、効果的な窓の配置を考えることでより良い住宅になること願います。
窓が外観の全てではありません。しかし、窓の配置を意識すれば、見栄えは変わります。
窓を考えると、間取りもきめやすくなる利点もあります。
それは光がどこから入るか一目で分かるからです。
外観のデザインを大きく左右する窓の位置を考えないと、外から見た際にデザインが台無しになる場合もあるため、 ぜひ窓を上手に使いこなし、外観の良さと快適性を備えた家を目指しましょう。
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