これって熱中症?熱中症の原因を知り、対策方法を学ぼう!
最近、春から夏にかけてよく耳にする「熱中症」という言葉。
自分は大丈夫と思っていても、油断してると誰しもなる可能性があるのです。
5月の後半になり、毎日のように熱中症についてのニュースで取り上げられ、救急車で運ばれる人もたくさんいらっしゃいます。
他人事とは思わず、是非皆さんにも理解してもらいたいです。
今回は熱中症についてお話したいと思います。
熱中症とは?
熱中症とは、気温が高い場所や湿度が高い場所にいるうちに、体の調子が悪くなってしまうことをいいます。
気温の高い場所に長くいると、発汗して、水分や塩分が失われてしまう状態。
湿度が高い場所では、汗が蒸発せず、熱がこもったままの状態になった結果、体の中の熱が放出されなくなってしまう状態。
体の調子が悪くなるだけではなく、ひどい時には命に関わることもあるので、十分気をつけないといけないのです。
なぜ熱中症が起こるの?
熱中症になる要因が3つあると言われていて、これが重なると起こりやすくなるのです。
①環境的な要因
●気温が高い
●湿度が高い
●日差しが強い
●通気が悪い・風が弱い
●厚着をしている
●急に暑くなった日
などです。
②体質的な要因
●体調が悪い
●高齢者や乳幼児
●糖尿病や心臓病などの持病がある
●肥満
●普段から運動していない
●疲れや睡眠不足、二日酔いなどの体調不良
などです。
③行動的な要因
●激しい運動や慣れない運動
●長時間の炎天下での屋外労働
●水分補給がしにくい状況
などです。
10代ではスポーツ中
30歳から60歳までは勤務中
65歳以上では日常生活の中
で発生することが多いということが数値で出ています。
どんな症状があるの?
<軽い症状>
現場の応急処置で対応出来る軽症
◆熱失神
めまいや立ちくらみ、失神といった症状。
皮膚血管が拡張することで、血圧が低下し、脳に送られる血液の量が減ってしまうことが原因です。
◆熱けいれん
筋肉痛や手足の筋肉がつる”こむら返り”、大量の発汗などの症状。
高温多湿の環境で短時間に大量の汗をかき、塩分補給をせず水分補給だけをしたため、血液の塩分濃度が低下することが原因です。
<少し重い症状>
病院搬送が必要な中等症
◆熱疲労
全身倦怠感や嘔吐、頭痛や判断力の低下などの症状
大量の汗をかくことで、水分・塩分ともに足りなくなり、重度の脱水症状を起こした状態です。
<とても重い症状>
入院して集中治療が必要な重症
◆熱射病
40℃以上の体温上昇や発汗停止、意識障害やけいれん、失神などの症状。
脱水症状が悪化し、体温調節機能が動かない状態です。
声をかけたり、ゆすったりしても反応がなく、体がガクガクとひきつけを起こしたり、歩けなくなったりすることもあります。
日頃から気をつけること
熱中症を予防するには日頃から気をつけることが大切です。
★水分補給・塩分補給
のどが渇いていなくてもこまめに水分を取るようにしましょう。
スポーツドリンクなどの塩分や糖分を含む飲料は水分吸収がスムーズで、汗で失われた塩分補給にもなるのでオススメです。
糖分が多いので、飲みすぎには注意してください。
過度の塩分を取る必要なありませんが、毎日の食事でほどよく塩分を取るようにしましょう。
大量の汗をかくときは特に塩分補給が重要です。
★体調管理
バランスのよい食事やしっかりとした睡眠をとり、丈夫な体をつくるようにしましょう。
暑くて寝苦しいなどで睡眠時間がへらないように、寝具を工夫したり、エアコンなどで室温を調整して、ぐっすり眠るように心がけることが大切です。
★暑さを避ける
外出時にはなるべく日陰を歩き、帽子や日傘を使うようにして、直射日光をさけましょう。
室内では我慢せずにエアコンや扇風機をかけて室温を適度に下げて、涼しい環境を作るようにすることが重要です。
衣服も吸湿性や通気性のよいものを選び、軽装にしましょう。
★体力作り
ウォーキングやランニングなど適度な運動を日頃からすることで、汗をかく習慣を身につけることも大切です。
日頃から暑さに慣らしておくことで、熱中症予防になります。
熱中症の対処法
熱中症かな?と思ったり、熱中症の人を見かけたら、すぐに応急処置を行い、その人にあった対応しなければいけません。
熱中症は放置すれば死に至ることもありますので、すぐの対応が求められる場合もあります。
1.まずは症状確認をする。
「意識がない」とか「意識がはっきりしない」という場合は救急車を呼ぶ必要があります。
意識がはっきりしていれば、軽症なので現地の応急処置で回復することが多いです。
2.涼しい場所に移動させる。
まずは身体を冷やすことが大切です。
クーラーの効いた室内や、屋外で近くに室内がない場合は、風通りのよい日陰に移動させます。
3.体を冷やし、体温を下げる。
衣服をゆるめて、身体から熱を放散させます。
氷など冷たいもので、両側の首筋やわき、足の付け根などを冷やします。
露出している皮膚に冷水をかけて、うちわなどで仰いで風を起こさせてることも大切です。
4.水分・塩分の補給する。
できれば水分と塩分を同時に補給できるスポーツドリンクなどを飲ませます。
もしどうしてもスポーツドリンクが用意できないときは、水1リットルに食塩5グラム程度を溶かした薄い食塩水を作って飲ませましょう。
ただ、意識障害がある場合や反応がおかしい場合は、水分が誤って気道に流れ込む可能性があるので、無理に飲ませることが避けてください。
救急車を待っている間も、現場で応急処置を行うことで症状を軽減させることができます。
まとめ
まずは熱中症のことを知ることが大切ですね。
そして日頃から心がけることも重要です。
特に乳幼児や高齢者は、熱中症を起こしやすいのです。
理由は、乳幼児は体温のコントロールがうまくできまません。
高齢者は、歳をとると体内の水分割合が少なくなり、暑さやのどの渇きを感じにくくなります。
周りに乳幼児や高齢者がいる時には周りの人達が気をつけてあげて下さいね。
毎年暑い夏がやってきますが、「まだ大丈夫」などと思わず、こまめな休息をとりながら、水分・塩分補給をしましょう。
決して我慢はせず、暑い夏を乗り越えましょう!
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