河南町で見つけた小さなぱん屋さんまるぱん屋|地域ai
『地域ai』は、地域で愛されるお店を紹介するページです。
直接お店に伺って、お店の方の声やお店の雰囲気を取材。
周辺の情報も併せて紹介していますので、記事を読んでこの地域のことをちょっぴり ”ai” していただけたらいいなぁと思っています。
<2019/5/20追記>
まるぱん屋は2019年5月6日「大阪府堺市中区陶器北87ー5」へ移転しました。
まるぱん屋
大阪芸術大学の近く、住宅街の外れに、知らなけれが見逃してしまいそうな小さなぱん屋さんがあります。
営業日は火曜日と木曜日の週2日だけ。
店主 桑原さんの「好き」がいっぱい詰まった『まるぱん屋』さんにお邪魔しました。
~河南町の小さな小さな ぱん屋さん~
大宝1丁目のバス停を降りると、ありました。
小さな小さなぱん屋さん。
手作りのぱんを売っている『まるぱん屋』さんは、なんとお店も手作り!
トラックの荷台をベースに、親せきや友達に手伝ってもらって作ったんですって。
桑原さん:「もう、すごいイメージ通り!イメージを絵に描いて、その通りにやってもらったんですよ。ホンマにお城!」
外壁のネイビーブルーは友達の塗料屋さんと何度も相談を重ね、オリジナルで作ってもらいました。
パンの並ぶショーケースは長年自宅で使っていた棚をリメイクしたもの。
桑原さん:「自分ができる範囲で、素朴に続けていきたい」
愛着のあるもの、好きな物に囲まれ、
一枚刺しのオーブン一つと、このショーケースに入るだけのぱんが
桑原さんにはちょうど良いんだそうです。
訪問した日はあいにくの雨。
天気の良い日にはお店の前にテーブルを並べ、
無農薬野菜の『お月さまファーム』さんが野菜の他にドリンクを用意してくれたり、
美味しいコーヒーを淹れてくれる友達や、雑貨やアクセサリー、植木などを作っている友達が集まって、ちょっとした”市”のように賑わう時もあります。
苺の季節には『あまの農園』さんの土からこだわった苺も♪
お客さんは芸大生の他、地元にお住まいの方や、遠方から車で来られる方も多いそうですが、そのほとんどがリピーターとのこと。
富田林のレストラン『キッチンブルドック』さんの料理でも提供されているので、食事をされた方が気に入って買いに来てくれることもあるんだとか。
(火曜日のディナータイムから木曜日までは、ぱんの販売もしています。)
『まるぱん屋』のぱんは、他にも月に1回程度の「ぱん便」や、周辺地域で開催されるイベントなどでも買うことができますので、HPやSNSをチェックしてみて下さい。
~『まるぱん屋』のぱんは、ひらがなのぱん~
桑原さんの出身は神戸。
お肉は肉屋、野菜は八百屋、パンはパン屋で買うのが当たり前、そして自宅はお酒屋さんという商店の中で育った桑原さんは、結婚して大阪で暮らし始めてからもスーパーでパンを買うということにとても抵抗があったそうです。
しかも、「ホンマに自分が食べたいと思えるパンがこのへんにない!」
それが、パン作りを始めたきっかけになりました。
そしてお子さんが生まれ、
ある日、”10日経ってもカビが生えていない市販のパン” の画像を見て衝撃を受けたんだとか。
「カビが生えへんパンってどうなん?」「薬、どんだけ入ってるんやろ?」「それ食べてたん?」
そこから、原料にもこだわるようになったそうです。
『まるぱん屋』のぱんには、もちろん添加物は入っていません。余計な物は入れたくないので油脂と卵は不使用。ミルクもほとんど使いません。原料は国産の物で、野菜はできるだけ地産地消。
桑原さん:「美味しい野菜で、ぱんの味が引き立つんです」
それに何より、桑原さんは「面倒くさいことが大好き」なんです!
自家製の天然酵母を起こして生地を作り、12時間以上寝かせ、おかずぱんの具材をそれぞれ一から手作り。
顔の見える農家さんが丹精込めて作った野菜は、職人さんが苦労して作った調味料で味付け。
面倒くさい手間をかけて生産された、安全で味わい深い材料を使い、
愛情いっぱいで丁寧な、面倒くさいぱん作りは、1日営業するのに2日もかかります!
余談ですが・・・
面倒くさいことが大好きな桑原さんは、野菜や果物などから酵母を起こす作業が楽しいんですって。
生き物である酵母が育っていく過程が面白くて、実際にはぱんに使われないことも多いんだとか。
そんな桑原さんの作るぱんは、ひらがなの ”ぱん” 。
桑原さん:「カタカナのパンって固い感じがするんですよ。角っとして、なんか(イメージと)ちゃうな。」
「私のぱんはひらがなで書く”ぱん”って感じやな。って。」
「ふわっとしたそういう思いなんですけど、そこはすっごくこだわっているんです。」
そして、『まるぱん屋』のぱんは変わったネーミングも特徴です。
桑原さん:「お客さんが最後の だ までちゃんと言ってくれるかなって。そこ、なんかドS出るんですけど(笑)」
だから、あんぱんは、あえてあんぱんだ。
桑原さん:「これ何入ってるんやろ?って興味をもってくれるじゃないですか。
そこで会話もできるし。だから面白い名前を付けたいなって。」
「ただ買ってもらって帰るんじゃなくて、ちょっとこう、会話とかして、
お客さんが来て、ホッとして帰ってもらえるような店づくりをしたかったんですよね。」
取材中も、買いに来られたお客さん一人ひとりに話しかけられる桑原さん。
仕事帰りに必ず立ち寄ってくれるという女性もいて、
お客さんも皆、桑原さんとのおしゃべりを楽しみに来られているようでした。
~この日のぱん~
この日の『まるぱん屋』は、山形県の「つや姫」で作られた酒粕から起こした酵母のぱん。
天然酵母に少量のイーストを加えることで、
噛み応えがありつつ硬すぎない食感が楽しめます。
小さなショーケースに並んでいたのは・・・
秋野菜のっけ肉みそぱん
秋野菜のカレーパン
シチューパン
ちくわチーズ
おかずぱんは、もうずいぶん売り切れてしまっていました。
ちょこれーと
焼きたては中のチョコレートが熱々なので注意!
ベーグル
焼きあがったばかりのベーグルからはパチパチという音が聞こえました。
これは「天使の叫び」といって、パンを焼く人はこの音に萌えるのだとか(⁈)
桑原さん:「良かった!今日、ベーグル上手にできて。今日は絶妙♪」
生地にしっかりとじゃが芋が練り込まれたフォカッチャ
1年に1回程度しか作らないという貴重なフォカッチャに出会えました!(やった♪)
どんぐり食ぱん
型に入れないこの形が『まるぱん屋』の食ぱんです。
焼く前のどんぐりぱんは、ほんのりと酒粕の香り。
まるぱん(塩分あり・なし)
塩分の入っていないまるぱんはお客さんのリクエストから生まれたぱん。
小麦の風味と甘みがしっかりと感じられ、食事の塩分を控えている人でも美味しく食べられます。
~お召あがり方~
「まるぱん屋のぱんは保存料やよけいな物が入っていないので、焼きあげから時間が経つごとに、かたくなっていきます。 ですので・・・」
と、『まるぱん屋』では、ぱんを買うと一緒に「お召しあがり方」を書いた紙を入れてくれます。
食ぱんやベーグルはもちろん、おかずぱんも全て冷凍できるので、食べきれなかったぱんは必ず冷凍庫に入れて欲しいとのこと。
電子レンジで30秒ほど暖めてからオーブントースターで焼くと美味しく食べられるそうですよ。
常温で買って帰ったぱんも(ちょこれーとなどの甘いぱんも)、全て焼いてから食べるのが桑原さんおススメの食べ方。
表面はカリッと、中は柔らかく。焼いたほうが従来の味に近づくんだそうです。
~まるぱん屋さんの詳細~
【住所】大阪府南河内郡河南町大宝1丁目1-18
【アクセス】近鉄長野線「富田林駅」または「喜志駅」からバス約13分。大宝1丁目停下車すぐ。
大ヶ塚郵便局のお隣です。
【電話】080-3835-3908
【営業時間】11:00~17:00頃(売り切れ次第終了)
【営業日】火曜日・木曜日のみ
【配送】お任せぱんセット「ぱん便」を月に1回程度。クール便(冷凍)での発送です。
※詳しくはHPやSNSなどをご覧ください。
【ホームページ】www.marupanya.com
【フェイスブック】marupanya
【インスタグラム】marupan_ya_yuki
河南町は住みよい街
ーー河南町暮らしの良い所は?
「自然!道の駅がある!家が広い!みんなあったかい!」
ーー河南町のおすすめスポットは?
「ないです!河南町はなんにもない。高い建物とかなんにもなくて、夕日がむっちゃキレイなのが河南町の一番いいとこです!」
無農薬野菜の『お月さまファーム』さんなど、こだわって野菜を作っている人が河南町には結構いらっしゃるそうです。
そんな野菜が食べられるのも河南町の魅力の一つでしょうね。
また、安藤忠雄の設計で、古代国家や古墳のことが分かる『近つ飛鳥博物館』や
動物とのふれあい体験やアスレチック、グルメ、温泉などが楽しめる『ワールド牧場』も
河南町にありますよ♪
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