500万円で行う中古戸建のリフォームは優先順位を決めて
中古戸建を手に入れたら
築35年になる中古戸建を手に入れたとします。
あなたは、その住宅にすぐに引っ越して生活することができますか？
実際問題として、築35年ともなるとあちこちで経年劣化が見られるようになります。これらを補修しないまま住み続けた場合、いずれかのタイミングで重大なトラブルが引き起こされる可能性があるのです。そのため、こういった中古戸建を購入したら前もってリフォームを施すようにしましょう。
漠然とリフォームを提案してもどのような手順で行えば良いのかわからないと思いますので、具体例を出しながら説明をしていきます。
多くの家庭では、リフォームに対して無制限に費用が用意できる訳ではありません。そこで、ここでは予算500万円を上限として話を進めましょう。予算が限定された場合、緊急を要する部分を中心としたリフォームになります。
築35年の中古戸建であれば、屋根や外壁の塗装が劣化していることがほとんどです。また、湿気により廊下などの床部分が腐っていることもあります。浴室や台所の設備の型もかなり古くなっているため、使い勝手が悪くなっているかもしれません。
優先順位を決める
リフォームすべき箇所がはっきりしたら、予算の500万円以内で済むように優先順位をつけます。
ここで大事なのは、住宅をできるだけ長持ちさせるために必要な補修は何なのかということを考えることです。そうすることで自然と優先順位が決まってくるため、何から始めれば良いのかがはっきりします。
今回例に挙げた築35年の中古戸建の場合、最も気になるのは長年雨風にさらされて劣化が進んでいる屋根や外壁の劣化でしょう。新しく塗り直さないと雨水が染み込んで住宅自体が駄目になってしまうため、これを優先順位の第一位とします。
室内に関しては、きしむ廊下など明らかに不具合を感じる所をピックアップしてリフォーム候補に入れておきます。
すぐに補修した方が良い部分を書き出したら、この時点で見積を依頼します。その上でまだ予算が残るのであれば、まだ使えるけれどできれば新しい方が良い部分のリフォームにあてるのです。そういった部分を書き足したら、予算の500万円以内で済むかどうか再度見積を依頼します。
これで問題がなければ、正式に業者と契約を結んで実行に移しましょう。
ショールーム見学
見積が済んだら、工事に入る前にショールームで見学しておくことをおすすめします。
この作業は、浴室や台所といった専用の設備を伴うリフォームの場合は特に重要です。こういった設備に関してはカタログだけでは質感や使用感がわからないため、実物を見ないまま進めるとリフォームした後で後悔するかもしれません。
ショールームに行けばあらゆるタイプの設備が実際に使える形で展示されているため、体験しながら選ぶことができます。例えば浴室をチェックする際には、バスタブに入ってみるなどしてサイズが合うかどうか確認して下さい。また、台所の設備を選ぶ際にも動線を意識しながらシミュレーションしておくことが大事です。
ショールームで設備を試した結果、最初に見積をした設備よりもランクアップして金額が上がるかもしれません。予算の500万円をかなり超える場合には再度考え直す必要がありますが、ほんの少しであれば交渉次第で何とか予算内に抑えてもらえることもあります。
こういった誤差を出さないためにも、できるだけ見積の前にショールームで見学を済ませておくようにしましょう。
減税措置による経費節減
築35年の中古戸建の場合、いくら優先順位を考えてリフォーム計画を立てたとしても予算内でおさまらないことがあります。それだけ補修すべき場所が多いのです。
しかし、だからと言って諦める必要はありません。
裏技を使うことで予算オーバー分を取り戻すことができるのです。それは、「バリアフリー減税」や「省エネ減税」などの減税措置を利用するという方法です。これは素人ではどの部分が対象になるのか判断しにくいため、リフォーム業者のアドバイスに従うようにして下さい。そうすることで、その住宅に応じて最大限適用される減税措置を提案してもらうことができます。これを踏まえて再度見積をしてもらえば、当初の予算内でおさまる可能性も出てきます。
実際に予算の500万円を10万円ほどオーバーした見積が減税措置によって40万円近く減税され、結果的にかなりの節約になった事例も報告されています。
この程度の予算オーバーであれば減税措置によって十分に回収できるため、事前に申請してみることをおすすめします。申請については、業者に代行してもらえるため安心です。
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